专利摘要:

公开号:WO1990001772A1
申请号:PCT/JP1989/000816
申请日:1989-08-11
公开日:1990-02-22
发明作者:Masatoshi Sato;Toshihiko Kawai
申请人:Nikon Corporation;
IPC主号:G11B23-00
专利说明:
[0001] 明 細 書
[0002] オーバー ラ イ ト型光磁気記録媒体力ー ト リ ツ ジ 技術分野
[0003] 本発明は、 記録磁界 H の向きを変調せずに、 光の強度変調だ けでオーバ—ライ ト (over wr i te) が可能な光磁気記録媒体を収 納したカー ト リ ッジに関する。
[0004] 背景技術
[0005] 最近、 高密度、 大容量、 高いアクセス速度、 並びに高い記録及 び再生速度を舍めた種々の要求を満足する光学的記録再生方法、 それに使用される記録装置、 再生装置及び記録媒体を開発しよう とする努力が成されている。
[0006] 広範囲な光学的記録再生方法の中で、 光磁気記録再生方法は、 情報を記録した後、 消去し、 再び新たな情報を記録することが、 操り返し何回でも可能であるというユニークな利点のために、 最 も大きな魅力に満ちている。
[0007] ところで、 記録ずみの媒体を再使用するには、 ( i ) 媒体を再 び初期化装置で初期化するか、 又は ( H ) 記録装置に記録へッ ド と同様な消去へッ ドを併設するか、 又は ( Κί ) 予め、 前段処理と して記録装置又は消去装置を用いて記録ずみ情報を消去する必要 力くある。
[0008] 従って、 光磁気記録方式では、 これまで、 記録ずみ情報の有無 にかかわらず新たな情報をその場で記録できるオーバーライ ト ( ov er wr i te) は、 不可能とされていた。
[0009] もっとも、 もし記録磁界 H b の向きを必要に応じて 「 A向き」 と 「逆 A向き」 との間で自由に変調することができれば、 オーバ —ライ トが可能になる。 しかしながら、 記録磁界 H bの向きを高 速度で変調することは不可能である。 例えば、 記録磁界 H bが永 久磁石である場合、 磁石の向きを機械的に反転させる必要がある。 しかし、 磁石の向きを高速で反転させることは、 無理である。 記 録磁界 H bが電磁石である場合にも、 大容量の電流の向きをその ように高速で変調することは不可能である。
[0010] しかしながら、 技術の進歩は著し く、 記録磁界 H を 0N、 OFF せずに又は記録磁界 H bの向きを変調せずに、 照射する光の強度 だけを記録すべき 2値化情報に従い変調することにより、 オーバ 一ライ トが可能な光磁気記録方法と、 それに使用されるオーバー ライ ト可能な光磁気記録媒体と、 同じく それに使用されるオーバ 一ライ ト可能な記録装置が発明され、 特開昭 6 2 - 1 7 5 9 4 8 号公報によって提案された。
[0011] この公知の技術の特徴の 1つは、 記録層 (第 1層〉 と記録補助 層 (第 2層) との少なく とも 2層構造の多層垂直磁化膜からなる 光磁気記録媒体を使用することである。 そして、 情報を「A向き」 磁化を有するビッ トと 「逆 A向き」 磁化を有するビッ トで第 1層 (場合により第 2層にも) に記録するのである。
[0012] この公知の技術によるオーバーライ ト方法は、
[0013] (a) 記録媒体を移動させること ;
[0014] (b) 初期補助磁界 H in i . を印加することによって、 記録する前ま でに、 第 1層の磁化はそのままにしておき、 第 2層の磁化のみ を、 「 A向き」 に揃えておく こと ;
[0015] (c) レーザービームを媒体に照射すること ;
[0016] (d) 前記ビーム強度を記録すべき 2値化情報に従いパルス状に変 調すること ;
[0017] (e) 前記ビームを照射した時、 照射部分に記録磁界を印加するこ と ;
[0018] (f ) 前記パルス状ビー ムの強度が高レベルの時に 「A向き」 磁化 を有するビ ッ ト又は 「逆 A向き」 磁化を有するビ ッ トの何れか 一方を形成させ、 ビーム強度が低レベルの時に、 他方のビ ッ ト を形成させること ;
[0019] からなる。
[0020] 5 そして、 上記公知の技術は、 記録するときには、
[0021] 光磁気記録媒体を移動させる手段 ;
[0022] 初期補助磁界 Hini. 印加手段 ;
[0023] レーザービーム光源 ;
[0024] 記録すべき 2値化情報に従い、 ビーム強度を、
[0025] , o (1) 「 A向き」 磁化を有するビ ッ ト と 「逆 A向き」 磁化を有 するビ ッ ト の何れか一方のビ ッ トを形成させるのに適当な温 度を媒体に与える高レベルと、
[0026] (2) 他方のビ ッ トを形成させるのに適当な温度を媒体に与え る低レベル
[0027] 15 とにパルス状に変調する変調手段 ;
[0028] 前記初期捕助磁界印加手段と兼用されることがあり得る記録 磁界印加手段 ;
[0029] から主としてなるオー バ ーライ ト可能な光磁気記録装置を使用す る。
[0030] レーザービームは、 記録すべき情報に従いパルス状に変調され る。 しかし、 このこと自身は、 従来の光磁気記録でも行われてお り、 記録すべき 2値化情報に従いビーム強度をパルス状に変調す る手段は既知の手段である。例えば、 THE BELL SYSTEM TECHNICAL JOURNAL, Vol.62 (1983) , 1923— 1936に詳し く説明されている。 従 つて、 ビーム強度の必要な高レベルと低レベルが与えられれば、 従来の変調手段を一部修正するだけで容易に入手できる。 当業者 にとつて、 そのような修正は、 ビーム強度の高レベルと低レベル が与えられれば、 容易であろう。
[0031] 上記公知の技術に於いて特徴的なことの 1つは、 ビーム強度の 高レベルと低レベルである。 即ち、 ビーム強度が高レベルの時に、 記録磁界 (H b ) により記録補助層 (第 2層) の 「 A向き」 磁化 を 「逆 A向き」 に反転(reverse) させ、 この第 2 層の「逆 A向き j 磁化によって記錄層 (第 1層) に 「逆 A向き」 磁化 〔又は 「 A向 き」 磁化〕 を有するビ ッ トを形成する。 ビーム強度が低レベルの 時は、 第 2層の 「 A向き」 磁化によって第 1層に 「 A向き」 磁化 〔又は 「逆 A向き」 磁化〕 を有するビッ トを形成する。
[0032] なお、 本明細書では、
[0033] 〇〇〇 〔又は厶厶厶〕 という表現は、 先に 〔 〕 の外の〇〇〇を 読んだときには、以下の〇〇〇 〔又は厶 Δ厶〕 のときにも、 〔 〕 の外の〇〇〇を読むことにする。 それに対して先に〇〇〇を読ま ずに 〔 〕 内の△△厶の方を選択して読んだときには、 以下の _Q 〇〇 〔又は厶厶 Δ〕 のときにも〇〇〇を読まずに [: 〕 内の厶厶 厶を読むものとする。
[0034] すでに知られているように、 記録をしない時にも、 例えば媒体 における所定の記録場所をアク セスするためにレーザービームを 非常な低レベル * で点灯することがある。 また、 レーザ一ビーム を再生に兼用するときには、 非常な低レベル * の強度でレーザ一 ビームを点灯させることがある。 本発明においても、 レーザービ —ムの強度をこの非常な低レベル * にすることもある。 しかし、 ビッ トを形成するときの低レベルは、 この非常な低レベル * より も高い。 従って、 レーザービームの出力波形は、 例えば、 第 1図 の通りになる。
[0035] なお、 記録用のビームは、 1本ではな く近接した 2本のビーム を用いて、 先行ビームを原則として変調しない低レベルの レーザ 一ビーム (消去用) とし、 後行ビームを情報に従い変調する高レ ベルのレーザービーム (書込用) としてもよい。
[0036] この場合、 後行ビームは、 高レベルと基底レベル (低レベルと 同一又はそれより低いレベルであり、 出力がゼロでもよい) との 5 間でパルス変調される。 この場合の出力波形は第 2図の通りであ る。
[0037] 使用される媒体は、 上記公知の技術では第 1実施態様と第 2実 施態様とに大別される。 いずれの実施態様においても、 記録媒体 は第 3図に示すように、 記録層 (第 1層) と記録補助層 (第 2層) ,ο を含む多層構造を有する。
[0038] 第 1層は、 室温で保磁力が高く磁化反転温度が低い記録層であ る。 第 2層は第 1層に比べ相対的に室温で保磁力が低く磁化反転 温度が高い記録補助層である。 なお、 第 1層と第 2層ともに、 そ れ自体多層膜から構成されていてもよい。 場合により第 1層と第 15 2層との間に第 3 の層が存在していてもよい。 更に第 1層と第 2 層との間に明確な境界がな く 、 一方から徐々に他方に変わっても よい。
[0039] 第 1実施態様では、 記録層 (第 1層) の保磁力を H c l、 記録補 助層 (第 2層) のそれを H c2、 第 1層のキュリ ー点を Tcい 第 2 。 層のそれを Tcz、 室温を TR 、 低レベルの レーザービームを照射 した時の記録媒体の温度を TL 、 高レベルの レーザービームを照 射した時のそれを TH 、 第 1層が受ける結合磁界を H D 1、 第 2層 が受ける結合磁界を H D2とした場合、 記錄媒体は、 下記の式 1 を 満足し、 そして室温で式 2 〜 5を満足するものである。
[0040] 5 T R < T C 1 TL < T cz^ T H 式 1
[0041] H ci z H czナ I H D I + H D 2 I 式 2 H c2 > H D2 - 式
[0042] H c2 + H D2< I Hini. f < H CI ± H B i — - 式 5 上記式中、 符号 「 」 は、 等しいか又はほぼ等しいことを表す < また上記式中、 複合士, については、 上段が後述する A
[0043] 5 (antiparallel)タイプの媒体の場合であり、 下段は後述する P (parallel)タイプの媒体の場合である。 なお、 フユ口磁性体媒体 は Pタイ プに属する。
[0044] つまり、 保磁力と温度との関係をグラフで表すと、 第 4図の如 く なる。 細線は第 1層のそれを、 太線は第 2層のそれを表す。
[0045] I D 従って、 この記録媒体に室温で初期捕助磁界 (Hini. ) を印加 すると、 式 5によれば、 記録層 (第 1層) の磁化の向きは反転せ ずに記錄補助層 (第 2層) の磁化のみが反転する。 そこで、 記録 前に媒体の初期捕助磁界 (Hini. ) を印加すると、 第 2層のみを 「A向き」 に磁化させることができる。 そして、 Hini. がゼロに 15 なっても、 式 4により、 第 2層の磁化は再反転せずにそのまま保 持される。
[0046] 初期補助磁界 (Hini. ) により第 2層のみが、 記録直前まで 「 A向き」 に磁化されている状態を概念的に表すと、 第 5図のよ うになる。 尚、 本明細書における 「 A向き」 を便宜的に上向きの
[0047] 20 矢で図示し、 「逆 A向き」 を下向きの矢で図示する。
[0048] 第 6図において、 第 1層における磁化の向き * は、 それまでに 記録されていた情報を表わす。 以下の説明においては、 向きに関 係がないので、 以下 Xで示す。
[0049] 状態 1 において、 高レベルのレーザービームを照射して媒体温 zs 度を TH に上昇させる。 すると、 TH はキュリ ー点 Tclより高温 度なので記録層 (第 1層) の磁化は消失してしまう。 更に TH は キュ リ ー点 Tc2付近なので記録補助層 (第 2層) の磁化も全く又 はほぼ消失する。 ここで、 媒体の種類に応じて 「 A向き」 又は 「逆 A向き」 の記録磁界 ( H b ) を印加する。 記録磁界 ( H b ) は、 媒体自身からの浮遊磁界でもよい。 説明を簡単にするために 「逆 A向き」 の記録磁界 ( H b ) を印加したとする。 媒体は移動 しているので、 照射された部分は、 レーザービームから直ぐに遠 ざかり、 冷却される。 H bの存在下で、 媒体の温度が低下すると 第 2層の磁化は、 H bに従い、 反転されて 「逆 A向き」 の磁化と なる。 (状態 2 H ) 。
[0050] そして、 さ らに放冷が進み、 媒体温度が T c lより少し下がると 再び第 1層の磁化が現れる。 その場合、 磁気的結合 (交換結合) 力のために、 第 1層の磁化の向きは、 第 2層の磁化の向きの影響 を受ける。 その結果、 媒体に応じて 「逆 A向き」 ( Pタイ プの媒 体の場合) 又は 「A向き」 .(Aタイ プの媒体の場合) が生じる (状態 3 H ) 。
[0051] この高レベルのレーザ一ビームによる状態の変化をここでは高 温サイ クルと呼ぶことにする。
[0052] 次に、 状態 1 で低レベルのレーザービームを照射して媒体温度 を T !_ に上昇させる。 T i_ はキュ リ ー点 T c i付近なので、 第 7図 に示すように第 1層の磁化は全く又はほぼ消失してしまうが、 キ z o ユリ 一点 T c2より は低温であるので第 2層の磁化は消失しない
[0053] (状態 2 !_ ) 。
[0054] ここでは、 記録磁界 ( H b ) は、 不要であるが、 高速度 (短時 間) で H bを O N、 O F Fすることは不可能である。 従って、 止 むを得ず高温サイ クルのときのままになっている。
[0055] しかし、 H czはまだ大きいままなので、 H bによって第 2層の 磁化が反転することはない。 媒体は移動しているので、 照射され た部分は、 レーザービームから直ぐに遠ざかり、 冷却される。 冷 却が進むと、 再び第 1層の磁化が現れる。 現れる磁化の向きは、 磁気的結合力のために第 2層の磁化の向きの影響を受ける。 その 結果、 媒体によって 「 A向き」 ( Pタイプの場合) 又は 「逆 A向 き」 (Aタイ プの場合) の磁化が出現する。 この磁化は室温でも 5 変わらない (状態 3 L ) 。
[0056] この低レベルのレーザービームによる状態の変化をここでは低 温サイ クルと呼ぶことにする。
[0057] 以上、 説明したように、 第 1層の磁化の向きがどうであれ、 高, 温サイ クルと低温サイ クルとによって、 互いに反対向きの磁化を !。 有するビッ トが形成される。 つまり、 レーザ一ビームを情報に従 い高レベル (高温サイ クル) と低レベル (低温サイ クル) との間 でパルス状に変調することによりオーバーライ トが可能となる。
[0058] 尚、 複雑になるので、 ここでは説明しなかったが、 キュリ ー点 と室温との間に補償温度 T cra p. を持つ垂直磁化膜 (磁性体組成)
[0059] ! S があり、 この磁性体組成では、 T Cm P. を境に磁化の向きが反転 するので、 高温サイ クルで形成されたビッ トの第 2層の磁化の向 きは、 室温では記録磁界 H b とは逆になる。
[0060] なお、 記録媒体は一般にデイ スク状であり、 記録時、 媒体は面 転される。 そのため、 記録された部分 (ビッ ト) は、 1 回転する 2 0 間に再び liin i . の作用を受け、 その結果、 記録補助層 (第 2層) の磁化は元の 「 A向き」 に揃えられる。 しかし、 室温では、 第 2 層の磁化の影響が記録層 (第 1層) に及ぶことはなく、 そのため 記録された情報は保持される。
[0061] そこで、 第 1層に直線偏光を照射すれば、 その反射光には情報 2 5 が舍まれているので、 従来の光磁気記録媒体と同様に情報が再生 される。 なお、 第 1層と第 2層の組成設計によっては、 記録後又 は再生前に再生磁界 H R を印加するこ とにより、 元の 「 A向き」 に揃えられた第 2層に第 1層の情報を転写させる方法 (記録後に Hini. 印加手段を排除しておいて、 この磁界を印加すると、 記録 が初期化状態前の安定な状態に置かれるので好ましい〉 や、 再生 磁界 HR を印加せずとも Hini. の影響がなく なるや否や第 2層に 第 1層の情報が自然転写されるものがあるので、 この場合には、 第 2層から情報を再生してもよい。
[0062] このような記録層 (第 1層) 及び記録捕助層 (第 2層) を構成 する垂直磁化膜は、 ①補償温度を有せずキユ リ 一点を有するフユ 口磁性体及びフユリ磁性体、 並びに②補償温度、 キユ リ 一点の双 方を有するフニ リ磁性体の非晶質或いは結晶質からなる群から選 択される。
[0063] 以上の説明は、 磁化反転温度としてキュ リ ー点を利用した第 1 実施態様の説明である。 それに対して第 2実施態様は室温より高 い所定の温度に於いて低下した H c を利用するものである。 第 2 実施態様は、 第 1実施態様に於ける Tc,の代わりに記録層 (第 1 層) が記録補助層 (第 2層) に磁気結合される温度 T S Lを使用し、 Tc2の代わりに第 2層が H bで反転する温度 Ts2を使用すれば、 第 1実施態様と同様に説明される。
[0064] 第 2実施態様では、 第 1層の保磁力を H cい 第 2層のそれを
[0065] H c2、 第 1層が第 2層に磁気的に結合される温度を T S Lとし、 第 2層の磁化が H bで反転する温度を T s2、 室温を TR 、 低レベル の レーザービームを照射した時の媒体の温度を Τ ι_ 、 高レベルの レーザ—ビームを照射した時のそれを TH 、 第 1層が受ける結合 磁界を HD1、 第 2層が受ける結合磁界を HD2とした場合、 記録媒 体は、 下記式 6を満足し、 かつ室温で式? 〜 1 0を満足するもの である。
[0066] T R < T S , ^ T L < T S 2^ T H 式 6 Hci>HcZ十 I HD2 HD2 I 式 7
[0067] H G l > H D i 式 8
[0068] H c 2 > H D 2 ; - -'式 9
[0069] H c2 + HD2< I Hini. | < H C1± HD1 式 1 0
[0070] 5 上記式中、 複合土, については、 上段が後述する A
[0071] (antiparallel)タィプの媒体の場合であり、 下段は後述する P (parallel)タイ プの媒体の場合である。
[0072] 第 1、 第 2実施態様ともに、 記録層 (第 1層) 、 記録補助層 (第 2層) が遷移金属 (例えば、 Fe,Co)—重希土類金属 (例えば 1 0 Gd, Tb, Dyその他) 合金組成から選択された非晶質フユリ磁性体 である記録媒体が好ま しい。
[0073] 第 1層と第 2層の双方とも、 遷移金属(transition metal)—重 希土類金属(heavy rare earth metal)合金組成から選択された場 合には、 各合金としての外部に現れる磁化の向き及び大きさは、 i s 合金内部の遷移金属原子 (以下、 T Mと略す) のスピン(spin)の ' 向き及び大きさと重希土類金属原子 (以下、 R Eと略す) のスピ ンの向き及び大きさとの閬係で決まる。 合金全体の磁化 向き及 び大きさを袠わすべク トルは T Mスピンの向き及び大きさを表わ すべク トルと R Eスピンの向き及び大きさを表わすべク トルとの 20 和として表わされる。 ただし、 合金の中では T Mスピンと R Eス ビンとの相互作用のために T Mスピンのべク トルと R Eスピンの べク トルとは、 向きが必ず逆になつている。 従って、 両者のべク トルが互いに逆向きで、 両者の強度が等しいとき、 合金のべク ト ルはゼロ (つまり、 外部に現れる磁化の大きさはゼロ) になる。
[0074] 25 このゼロになるときの合金組成は捕償組成(compensation
[0075] composition)と呼ばれる。 それ以外の組成のときには、 合金は両 スピンの強度差に等しい強度を有し、 いずれか大きい方のべク ト ルの向きに等しい向きを有するべク トルを有する。 このべク トル の磁化が外部に現れる。
[0076] ある合金組成の T Mスピンと R Eスピンの各べク トルの強度が- どちらか一方が大きいとき、 その合金組成は強度の大きい方のス 5 ピン名をとつて〇〇リ ッチ例えば R Eリ ッチであると呼ばれる。
[0077] 第 1層と第 2層の両方について、 T Mリ ツチな組成と R E ッ チな組成とに分けられる。 従って、 縦軸座標に第 1層の組成を横 軸座標に第 2層の組成をとると、 前述の公知技術における媒体全 体としては、 種類を第 8図の 4象限に分類することができる。 先 , ο に述べた Pタイ プは I 象限と 1Π象限に属するものであり、 Aタイ プは Π象限と IV象限に属するものである。
[0078] 尚、 第 8図の縦横座標の交点は、 両層の補償組成を表す。
[0079] 一方、 温度変化に対する保磁力の変化を見ると、 キュ リ ー点 (保磁カゼ口の温度) に達する前に保磁力が一旦無限大に増加し i s てまた降下すると言う特性を持つ合金組成がある。 この無限大の ときに相当する温度は補償温度 (T c ^ p. ) と呼ばれる。 補償温 度は、 T Mリ ッチの合金組成においては、 室温からキュ リ ー点の 間には存在しない。 室温より下にある補償温度は、 光磁気記録に おいては無意味であるので、 この明細書で補償温度とは室温から 。 キユ リ 一点の間に存在するものを言う こ とにする。
[0080] 第 1層と第 2層の補償温度の有無について分類する と、 媒体は 4つのタイ プに分類される。 第 I象限の媒体は、 4つ全部のタイ プが舍まれる。 4つのタイ プについて、 「保磁力と温度との関係 を表すグラフ」 を書く と、 第 9図〜第 1 2図の通りになる。 なお、 5 細線は第 1 層のそれであり、 太線は第 2層のそれである。
[0081] こ こで、 記録層 (第 1層) と記録補助層 (第 2層) の両方につ いて R E リ ツチか T Mリ ツチかで分け、 かつ補償温度を持つか持 たないかで分けると、 記録媒体は次の 9 クラスに分類される 第 1 表
[0082] 1 o
[0083] Z 0
[0084] いずれにせよ、 オ ライ ト可能な光磁気記録媒体も、 従来 の非オ ライ ト型光磁気記録媒体も、 概ねディ スク扰であり 類似形状の力ー ト リ ツジに収納されている。 そのため、 カー ト リ ッ ジの外観から内蔵された媒体がオ ラィ トが可能か否かを 区別することができない。
[0085] そのため、 間違えて従来の非オ ラィ ト型カー ト リ ツジを オ ライ ト可能な光磁気記録装置にセ ッ ト (装着) して、 レ 一ザ一ビーム及び記録磁界 H bを印加したり、 逆にオーバ—ライ ト型カー ト リ ッジを従来の非オーバーラィ ト型光磁気記録装置に セッ ト し、 媒体に初期補助磁界 H i n i . を印加したり していまう こ とがあった。
[0086] 5 その結果、 記録済の情報が消失してしまったり、 媒体が破壌さ れたりするという問題があつた。
[0087] 本発明の目的は、 この問題点の解決にある。
[0088] 発明の開示
[0089] そこで、 本発明の特徴は、 第 1 にオーバ—ライ ト ( O W ) 型力 , ο — ト リ ッジに O W型か非 O W型かを区別するマークを設けること である。
[0090] マークは、 人間が容易に識別できるように、 形状、 模様、 色彩 又はそれらの 2以上の組み合わせからなるものであって、 視覚又 は触覚を通じて、 自他を区別できるものであればなんでもよい。 1 5 場合により、 マークは、 人間が五感を通じて認識ができず、 電 気的、 磁気的、 その他の手段で認識できるものでもよい。 この場 合には、 それを検知できるセ ンサーを予め O W型又は非 O W型光 磁気記録装置の一方又は両方に設けてお く ことが必要になる。
[0091] ところで、 従来の非 O W型光磁気記録装置では、 カー ト リ ツジ
[0092] Z 0 の装着口は横に偏平な長方形をしている。
[0093] そこで、 本発明では、 0 W型カー ト リ ッジ外観に突出した突起 部をマーク として設けることを提案する。 そのため、 このカー ト リ ッジは、 突起部が障害となって、 従来の非 o w型光磁気記録装 置のカー ト リ ッジの装着口に装着できず、 間違いは起こ らない。 そのかわり、 O W型光磁気記録装置においては、 装着口の突起部 があっても装着できるように開口形状を合わせておかなければな らない。 ところで、 先に説明したように、 O W型光磁気記録装置では、 初期補助磁界 H i ni . を印加するためのマグネッ トが必要である。 このマグネッ トは、 カー ト リ ッジ側に設けておく ことができる。 そこで、 前記突起部の内部に Hi n i . 印加のためのマグネッ ト、
[0094] 5 好ましく は永久磁石を収納することが好適である。
[0095] 図面の簡単な説明
[0096] 第 1図、 第 2図は、 ビーム強度変化をそれぞれ示すグラフ図、 第 3図は記録媒体の構造を示す概赂図、
[0097] 第 4図は保磁力の変化を示すグラフ図、
[0098] 1 0 第 5図は記録媒体の各層の磁化の方向を示す説明図、
[0099] 第 6図、 第 7図ば記録媒体の各層の磁化の変化の状態をそれぞ れ示す説明図、
[0100] 第 8図は 4つの象限に分類される媒体のタイブを示すマ ップ、 第 9図乃至第 1 2図は種々のタイプにおける保磁力の対温度変 1 5 化をそれぞれ示すグラフ図、
[0101] 第 1 3図は本発明の実施例による媒体の力一 ト リ ッジと記録装 置との外観をそれぞれ示す斜視図、
[0102] 第 1 4図は記録装置の全体構成を示す断面図、
[0103] 第 1 5図は記録媒体の斜視図、
[0104] Z o 第 1 6図は記録媒体の断面図、
[0105] 第 1 7図はカー ト リ ッ ジの斜視図、
[0106] である。
[0107] 発明を実施するための最良の形態
[0108] 第 1 3図は、 オーバーライ ト型光磁気記録媒体カー ト リ ッジ 2 5 1 0 と、 それに合った装着口を有するオーバーラィ ト型光磁気記 録装置 3 0 とを示し、 第 1 4図は装置 3 0 の内部を示す。
[0109] カー ト リ ッ ジ内の媒体 2 0 は第 1 5、 1 6図に示すようなディ スク状である。
[0110] 中心部には、 セ ンターハブ 2 0 aがあり、 媒体 2 0を保持して いる。 一般には、 取り扱いを容易にするために、 媒体 2 0 は、 第 1 7図に示すような偏平な箱型のカー ト リ ッジケース 1 1 に収納 されており、 全体を力一 ト リ ッ ジ 1 0 と呼ぶ。
[0111] カー ト リ ッジケース 1 1 には、 下面に開窓部 1 1 a、 上面には 開窓部 1 1 bが開けられており、 開窓部 1 1 a の円形部は、 モ一 タ 2 1 によって回動される回転軸 2 1 aがセ ンターハブ 2 0 a に 磁気チャ ッ クする際に邪魔にならないように開けられており、 そ の矩形部は、 記録磁界 H bを印加するマグネッ ト 2 5又はレーザ 一ビーム光源 2 3を舍むヘッ ド (ピックア ップとも呼ばれる) が 接近できるように開けられている。 上面に開窓された矩形の開窓 部 1 1 bは、 レーザービーム光源 2 3を舍むへッ ド又はマグネッ ト 2 5を媒体面に接近させるのを可能にするために開けられてい る。
[0112] 記録時以外は、 開窓部 1 1 a、 1 1 bを閉鎮するシャ ツタ 1 2 が装着されている。 シャ ツタ 1 2 は、 矢印で示す方向にスライ ド 可能であり、 開窓部を閉鎖する。
[0113] ケース 1 1 の上面と下面の後部には、 それぞれ直方体形状の突 起部 1 3がマークとして設けられている。
[0114] 突起部 1 3 の中には、 初期補助磁界 H i n i . を印加するための薄 板状の永久磁石 2 2が収納されている。
[0115] そのため、 媒体 2 0 は、 モータ 2 1 により回転させられると、 永久磁石 2 2によって順次 H i n i . を受け、 第 2層は初期化されて 磁化が 「 A向き」 に揃えられる。
[0116] 回転してレーザービーム L Bの照射位置に く ると、 ビームに照 らされて温度が上昇し、 しかも、 その位置にはマグネ ッ ト 2 5か らの H bがあるので、 2値化情報 I N F Oに対応した出力を発す る変調器 2 4によつて出力変調されるレーザ光源 2 3からのビー ムの高レベル、 低レベルに応じて、 「逆 A向き j のビッ ト、 「 A 向き」 のビッ トが形成される。
[0117] 産業上の利用可能性
[0118] 以上の通り、 本発明によれば、 0 W型カー ト リ ッジに 0 W型か 非 0 W型かを区別するマークを設けたので、 両者を取り違えて記 録装置にセ ッ トすることがなく なり、 取り違えた場合の問題点が 発生しなく なる。
权利要求:
Claims請求の範囲
1. 垂直磁化膜からなる第 1層を記録層とし、 垂直磁化膜からな る第 2層を記録補助層とする少な く とも 2層構造を有するォー バーライ ト可能な光磁気記録媒体と ; 該媒体を収納するための 偏平な箱型のカー ト リ ッジケースであって、 該カー ト リ ッジケ ースに、 オーバーライ ト可能な媒体とオーバーライ ト不可能な 媒体とを区別するマークが設けられているカー ト リ ッジケース と ; を舍むカー ト リ ッジ。
2. 前記マークが突出部であることを特徴とする請求の範囲第 1 項記載の力ー ト リ ツジ。
3. 前記突出部の内部に初期補助磁界印加手段が収納されている ことを特徴とする請求の範囲第 2項記載のカー ト リ ッジ。
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同族专利:
公开号 | 公开日
JP2621400B2|1997-06-18|
JPH0250377A|1990-02-20|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
1990-02-22| AK| Designated states|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): US |
1990-02-22| AL| Designated countries for regional patents|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): AT BE CH DE FR GB IT LU NL SE |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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